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シービスケット―あるアメリカ競走馬の伝説
シービスケット―あるアメリカ競走馬の伝説ローラ ヒレンブランド

定価: ¥ 1,890
販売価格: ¥ 1,890 人気ランキング: 125,857位
おすすめ度:

発売日: 2003-07
発売元: ソニーマガジンズ
発送可能時期: 通常24時間以内に発送
その馬はまったく馬らしくなかった。体高はやや低く、骨張った膝と曲がった前脚を持つその馬は、サラブレッドというより牧牛を追うポニーといった印象であった。ところが、見かけほど当てにならないものはない。この馬の才能は「その大部分が精神力にある」とファンの一人が書き記している。作者のローラ・ヒレンブランドは、『Seabiscuit: An American Legend』で文化的偶像となった馬の物語を描いた。
シービスケットは、それぞれがまったく無縁と思える3人の男たちに出会うまで、無名の三流馬に過ぎなかった。その男たちとは、かつて「馬の時代は終わった」と宣言した自動車王で馬主のチャールズ・ハワード、「馬と神秘的な交信を行う」調教師のトム・スミス、そして穏やかな態度と角砂糖を使って駄馬だったこの馬を手なずけた落ち目の騎手、レッド・ポラードである。ヒレンブランドは、初期の調教時代から記録破りの勝利を収め、深刻な怪我から「ホース・オブ・ザ・イヤー」に選ばれるまでの「チーム・シービスケット」の浮き沈みや、ウォーアドミラルとの名高いライバル対決を詳細に描いている。また、1930年代の競馬の世界で見られた、西部の馬について報じる紳士気取りの東部のジャーナリストや、優れたサラブレッドの大衆的な魅力から、ゴムスーツを着てサウナに入ったり、強力な下剤やサナダムシまで用いる旗手たちの過酷な減量法についても述べている。
本書の中で、ヒレンブランドは素晴らしいシーンを描きだしている。トム・スミスにとってヒーローであり、伝説的な調教師であるジェームス・フィッツシモンズが馬勒を押さえるように指示し、馬に鞍を着けるときにスミスの目に浮かんだ涙。数週間前のレース中の事故で胸を押し潰され、重傷を負ったレッド・ポラードが、病院のベッドでサン・アントニオ・ハンディキャップ戦の模様をラジオで聴きながら「行け、ビスケット! 負けるな!」と盛んに声援を送る姿。試合後、優勝したシービスケットがカメラマンにむかって幸せそうにポーズを取る場面。シービスケットが猛烈なスピードで自分たちを脅かして嘲るため、シービスケットと同じレースに出場するのを嫌がるほかの馬たち。
時に彼女の散文的な文章は批判の対象になるが(「彼の歴史は吹雪の中に現れた天空の蹄の跡だ」、「カリフォルニアの日差しには、衰え行く季節の白目製の円柱が含まれている」など)、ヒレンブランドは本書を愉快な物語に仕上げている。最初から最後まで、この『Seabiscuit』はおすすめの1冊である。(Sunny Delaney, Amazon.com)
感動しましたシービスケットやそれをとりまく人々の描写が実に細かいので、まるで映画でも観ているかのように読むことができます。なんといっても競走シーンは圧巻です。馬の筋肉の動きや目の動き、騎手の感じる馬のエネルギーなどがとても丁寧に書かれていて、躍動感にあふれています。話の最後はとても感動します。シービスケットという競走馬に出会えて良かった、と思えるはずです。
活躍の描写がちょっと少ないかな競馬を知らない一読者としてのレビューです。本は大きく三部構成になっていて、大雑把に分けると第一部がそれぞれの生い立ちや出会うまでの過程など。第二部からいよいよシービスケットの快進撃が始まり、ライバルウォーアドミラルとのレース。第三部では故障との戦いという感じになっています。第一部では全く話に関係のない人の解説が長々と続く事があり、話の筋が見えにくい部分も。第二部からはそんな事はなく読み進めて行けます。レースシーンにはぐいぐい引き込まれます。ただ、シービスケットの快進撃より、マスコミからの攻撃や、ハンデ作成委員会に課せられた過酷な条件についての描写が多いので、読んでいて理不尽に感じる事もしばしば・・・。素直に感動するには過酷すぎました。もっとシービスケットの活躍にページを割いてほしかったです。
華やかな映画の舞台裏。この本を読んで「ああ、ノンフィクションなんだなあ」と思いました。
作者はあざとい感動作を意図するわけでなく、淡々と出来事(事実&伝聞)を書きつづっています。
映画は実話を元にしているといっても、かなり「作って」いる部分があります。そのあたりや映画では触れられなかった部分など、私には興味深く面白く感じました。舞台裏を覗いた感じですね。
特に二人の騎手、ポラードとウルフは映画とはまた違った面を持っています。映画での自分を見たら、ポラードは怒るんじゃないでしょうか?「俺はあんなに弱くないぞ」って。また、ウルフという人の壮絶さにも驚きました。それぞれの人生の幕引きも淡々と書かれていますが、なかなか感慨深いものがあります。栄光の時は一瞬。でも人生はその先も続いているのです。
- by kei
- at 13:05